フェーマス売込み隊が行く!

artcenter2006-01-10

第12回 □月△日 13:00〜


今回は出版社のH社を訪れました。ここも前回同様、児童図書を出版しているところで、以前にもフェーマスの受講生のイラストを使ってもらっており、イラストックも毎年送っているところです。

先方はかなり忙しいとのことで、アポイントもなかなか取りにくかったのですが、以前にも受講生がお世話になっているので、ご挨拶だけでもしたいと伝えたら、多少お時間を取ってもらえることになりました。お忙しいということでしたので、当初は挨拶代わりにイラストックを置いてくるだけで、失礼するつもりでいたのですが、少しお話を始めると、やはり編集者です、才能は常に貪欲に求めているようで、思った以上に長い時間、対応してくださいました。

話の中で、コミックイラスト、特に“萌え系”のイラストを描ける人を探しているとの情報を得ました。冒頭にもあるように、ここは児童図書の出版をしているところで、これまで“萌え系イラスト”を使うことはなかったようですが、今後、そうしたイラストを使う状況も出てきたようです。思いがけない情報をゲットしました。早速、フェーマスのメンバーからそうしたイラストを描ける人をピックアップし、ポートフォリオをそろえて、後日、まとめてお送りするということで話をまとめてきました。

売込み隊は、イラストックを持参するだけでなく、先方の要求に合わせて描けそうな人を紹介していくこともしています。今回も10人ほど声をかけて短時間ではありましたが、ポートフォリオを作成してもらいました。もちろん期日までにできない人はこちらも売込めませんし、ポートフォリオを提出したからといって、必ず仕事になるわけではありません。しかし、小まめにクライアントさんのところに足を運ぶことにより、今回のように思いもかけない情報を得ることで、チャンスが広がることはあるのです。出版社などは様々な企画を常に考えており、どのタイミングでどんな企画が持ち上がり、どんなイラストが求められているかを予想して、売込に行くのは非常に困難だと思います。常に足を運び、時には無駄足になることがあっても、続けることで、自分に有利な情報をつかむこともできるということです。

今回の話は今後、どのような結果になるかはわかりません。しかし、他のクライアントに足を運んでいても、その都度、思いがけない情報にめぐりあうことはあるでしょう。その時には、もしかしたら、フェーマスの受講生の誰かに声をかけることもあるかもしれません。その時に備えて、みなさん、良いイラストを描けるようにしていてください。


イラストレーション:中村 豊